アルコール(エタノール)の入っている育毛剤
育毛剤を使用したとき、スーッとした爽快感を感じることはありませんか?
実はこの爽快感は、一部の育毛剤に含まれているアルコールの一種である「エタノール」が原因なのです!
エタノール
育毛剤の原材料を見た時に、エタノールの文字を見かけることはありませんか?
エタノールとはアルコールの一種で、他にもメタノールやイソプロパノールなどといったものがあります。
一般的な消毒用に使われるアルコールはエタノールであり、育毛剤に含まれるのもほとんどエタノールです。
エタノールは揮発性が非常に高いためすぐに蒸発し、そのときに頭皮から水分を奪ってしまいます。
つまり育毛剤を使用したときに感じる爽快感は、エタノールが蒸発することによって起きていたのです!
その結果頭皮の乾燥を招き、肌トラブルの原因ともなりえ、乾燥肌の方は特にエタノールを含む育毛剤に注意が必要となります。
このように、エタノールには危険性が潜んでいるのですが、それでは何故そんなエタノールを育毛剤に入れるのでしょうか?
今回は、育毛剤に含まれるエタノールが頭皮にどういった悪い影響、良い影響を与えるかを調べてみたので、みなさんにご紹介したいと思います!
どうして育毛剤にエタノールが入っているの?
雑菌の繁殖を抑制/防腐効果
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育毛剤には頭皮の環境を悪化させてしまうおそれのある防腐剤が使用されていない無添加系のものが多く、そのままにしておくと、品質が悪化してしまう場合があります。
そこで防腐剤のかわりにエタノールを加え、品質を維持させているのです。
さらにエタノールには殺菌作用もあり、育毛剤のなかで菌が繁殖してしまうのを防ぎます。
しかし最近では防腐剤やアルコールを使用せずに雑菌の繁殖を抑制し、防腐効果を発揮してくれる育毛剤が存在します!
エタノールが含まれる育毛剤もエタノール濃度はそれほど高くないので、あまり長期的に品質が維持できるわけではありません。
ですので、エタノールが入っているから雑菌抑制や防腐効果は安心!という訳にはいかないようですね。
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エタノール入りの育毛剤を皮膚につけると、塗布されたエタノールが蒸発する際にスッとした清涼感を与えてくれます。
清涼感が得られると、育毛剤の使用感がありなんとなく効いている気持ちになれたり、特に夏場は使い心地が良く、気分も良くなりますよね。
この使用感のために育毛剤にエタノールが多く含まれているケースも少なくありません。
しかし先程説明した通り、これはエタノールが蒸発することによって引き起こされる症状ですので、頭皮にとってメリットになるものではありません。
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育毛剤に含まれる有効成分・その他成分は数十種類にも及びます。
エタノールは水にも油にも溶けるという性質があり、育毛剤に含まれる多様な成分を混ざりやすくし、うまくつなぎ合わせることができます。
そうすることで、すべての成分を効率的に頭皮に塗布することができるのです。
しかしエタノールの入っていない育毛剤は成分がよく混ざっていないのかといえばそうではありません。エタノールを使わずとも成分同士がきちんと混ざるように作られています。
つまりエタノールの入っている育毛剤は、裏を返せばエタノールを入れなければ成分がよく混ざらないような作りになっているとも言えますね。
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エタノールには皮脂を溶かす作用があります。
育毛剤を使用した際に頭皮に皮脂が残っていると成分の浸透性が下がってしまいますが、エタノールで皮脂を溶かすと成分の浸透性を高めることができます。
頭皮の皮脂が過剰に分泌されることでうまく発毛できなくなっていたりするような人に効果があります。
しかし、あまり皮脂を分泌しないタイプの人にとってはマイナス効果になってしまう可能性があります。
エタノール入りの育毛剤をお勧めできない人
パーマやカラーリングなどをしている人
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実はパーマやカラーリングとアルコールの相性は極めて悪いのです。
パーマ液やカラー剤はアルコールによって溶かされてしまうので、パーマの持ちが悪くなったり、カラーの色落ちも激しくなります。
エタノール入りの育毛剤を使う。→すぐに色落ちしてしまう。→パーマやカラーリングを高頻度で行う。という悪循環に陥ると、それだけ頭皮にも悪影響が出てしまいます。
アレルギーのある人・肌が弱い人
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アルコールには一定の刺激があるので、アルコールアレルギーの方はもちろん肌の弱い方も肌トラブルを引き起こす可能性があります。
育毛剤は1日にだいたい2~3回使用するので、そのたびに頭皮にアルコールが塗布されることになります。
アルコール入りの育毛剤を使用する場合はしっかりパッチテストを行いましょう。
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アルコールは揮発性が非常に高いためすぐに蒸発してしまい、頭皮から水分を奪ってしまいます。
その結果頭皮の乾燥を招き、かゆみの原因ともなり得ます。そのため乾燥肌の方がアルコール入りの育毛剤を使うと、肌トラブルを招くおそれがあります。
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妊娠している時や出産した直後はホルモンバランスが乱た状態になっているので、お肌が悪化しやすい状態にあります。
特に出産後は産後脱毛状態になってしまう方も少なくありません。
そんな状況でアルコール入りの育毛剤を利用してしまうと、肌荒れを引き起こす原因となるおそれがあります。
最後に
このように、育毛剤にアルコールが含まれるメリットがある反面、デメリットや使用を控えた方がいい人もいます。
育毛剤を使用した途端に髪の毛が生えてくるようなことはありません。髪の毛が伸びるのに時間がかかることと同様に、育毛も長い目で見なければなりません。
このように育毛剤は長期的な使用が必要となるので、しっかりと自分の肌に合った育毛剤を探して使用するようにしましょう。